管理社会VSシーフードカレー

いくつもの時代にわたる管理社会とシーフードカレーの戦いを描いたオムニバス映画です。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

病人が川沿いを歩いたって青春の殺人者にはなれない

週末から風邪をひいて、休日は床に伏していた。月曜日の今はわりに調子が良い。当然だろう。白血球に気長な仕事をさせず、おせっかいなキャッチコピーの市販薬で症状を黙らせたのだから。 その甲斐(?)があってか、おれの身体は風邪の斥候隊だけを排除しただ…

この世界では誰かが振られると、大瀧詠一は死に、三浦大輔は打たれる

ある女の子をデートに誘おうとしたら、秒速でそっぽを向かれてしまった。最初の一回くらいは多少気に入らなくても付き合ってくれたっていいじゃないか。なんだよ。 仕方がないので、溜め息を吐きながら池袋のガールズバーで呑んだ。大丈夫、失恋までは少なく…

晩夏とハイライト

彼のシャツの胸ポケットからは、いつもハイライトが頭をのぞかせていた でも彼がハイライトを吸うのは、火をつける最初の一口だけ あとはずっと、指で挟んでいるか、灰皿のくぼみにそっと寝かせている ねえ、どうしていつも火をつけるだけで吸わないわけ? …

アメ玉をくれる清掃のおばちゃんは今日も静かに世界と人間を繋ぎ止めている

同じ工場で働く清掃のおばちゃんからアメ玉をもらった。辛さがほんのりと舌に刺さる、生姜風味ののど飴だった。 清掃のおばちゃんからアメ玉をもらうと、とても安心する。愛と違って、親切は確固としているから負けない。安心するということは、負けないもの…

視線にまつわる些事(EIICHI OHTAKIはこのようにして聴かれた)

渋谷は、23時。 道玄坂の猥雑なバーで腐りながらビールを胃に流し込んだその帰り道、駅前のTSUTAYAに寄ってぶらぶら歩いた。 おれは2階のCDフロアで、大滝詠一のコーナーを目指していた。特に意味はない。頭が雲っていたのだから。 回っても回っても、邦楽の…