管理社会VSシーフードカレー

いくつもの時代にわたる管理社会とシーフードカレーの戦いを描いたオムニバス映画です。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

好きだったK君の失踪について

今まで自分の仕事に関しては一切言及してこなかったが、現在、冷凍ピザの工場でアルバイトをしている。特に説明すべき理由はない。ただ、色々なところでうまくいかなくて、今ここに流れているだけの話だ。 では、なぜ仕事の話をしようと思ったのか。それは、…

イノセントなポテト

マックでフィレオフィッシュのセットを注文した。 店員の女の子が「サイドメニューはポテトでよろしいでしょうか」と、事務的過ぎるあまりかえって究極の無垢とも思える表情で訊いてきた。 セットのサイドメニューはポテトであるという暗黙の合意が、連綿と…

もう一度BUDDHA BRANDに出会えたら

BUDDHA BRANDの『人間発電所』を聴く度に「ああ、もう一度初めて聴いてみたいなあ」という思いに駆られる。 初めて出会ったのは、確か19歳の頃だった。当時おれが知っていた日本語ラップアーティストといえばRHYMESTERやキングギドラやKICK THE CAN CREWやス…

物語にしたかった昨日たち

ビールを飲んでいたら突然回文を作ってみたい欲求に駆られ、引き出しから汚いメモ帳を取り出した。ページを開くと、警備員時代に書き記したアレコレがミミズの字で残されており、つい目に留まってしまった。引っ越しのための荷物整理をしていたら、長らく存…

ダニエル・キイスの卵豆腐

眠りの浅瀬に立って、無意識の海に身を沈めようとしているその瞬間、突然天啓を授かることがある。何だったんだ、今のは、と思う。記憶に留めておきたいと思う。でも、ものの数分で、別の考え事や俗世の喧騒にかき消されてどこかに忘れてきてしまう。 ところ…

痺れる舌

トリスのウイスキーをロックで飲む。 おれは、味の違いも分からないくせに「やっぱり安い酒だな」と思う。 トリスは、おれの気持ちも知らないくせに「お前も安い人間だけどな」と思っている。

ヘミングウェイに挨拶だけして帰る

例外の時期はあれど、基本的に、あまり勉強が出来ない子だった。 大まかな成績分布で言えば、中の下くらい。何かが飛びぬけて優秀だったぶん、他のどこかの領域が壊滅的だったというわけでもなく、ただ、全体的に「ぼんやりと」低成績だった。要するに、メリ…

気まぐれジン・トニック

あるアーティストのある曲の素晴らしさを讃えたくなってキーボードを叩き始めたのだけれど、書きながら飲もうと思っていたジン・トニックがあまりにも美味すぎて、書く気が失せてしまった。 なので、ジン・トニック的気分について、急な思いつきで書いてみよ…

他人、アルコール、松本人志

ビールやウイスキーを乱暴に飲んだせいか、今、ひどく頭が痛む。 6時間前、ハイネケンを飲みながら、DVDでダウンタウンのコントを見ていた。 途中までは痴呆みたいな顔をして笑っていたのに、動物園のネタが始まったあたりで、突然、ありとあらゆる不安と焦…

目覚めても虚構

池袋の新文芸坐でイングマール・ベルイマンの映画を観た。この監督の映画は以前にも観たことはあったが、正直なところ、特別好きというわけではない。 ただ、映画が観たかっただけだ。 「映画を観に行く」という行為はまあまあ好きだ。そのくせ、「映画」そ…