管理社会VSシーフードカレー

いくつもの時代にわたる管理社会とシーフードカレーの戦いを描いたオムニバス映画です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

オラにTポイントを分けてくれ!

「レジ袋はご利用ですか?」 「大丈夫です」 なにが「大丈夫」なのだ。 レジ袋有料化以来、このような往復を幾度となく繰り返している。嫌というほど自覚しているのにも関わらず、店員さんの前でこのような「優良健康男児宣言」をしているのには、いちおう理…

他人について書くことができなくなった

表題の件です。 という、ビジネスメール風の一文。 それはともかくとして、本当に他人について書くことができなくなった。 工場でバイトしていた頃は、同僚やら先輩やら後輩や社員やら、あるいはそのへんですれ違った人やらのことを、勝手に心情を推し量って…

ハイボール2

今日、神保町のバーでカナディアン・クラブとカティサークをハイボールで飲んだ。 二人組の女の子の前でかっこつけた。 その後、そこから少し歩いた所にあるガールズバーで、山崎と角瓶とバランタイン・ファイネストをハイボールで飲んだ。 わざと寂しがって…

汗と火花の夢から醒めて

それは、おれが遂げたことじゃない。 おれを通した労働力がやったことだ。 だから、見えない涙が流れているんだね。 Nさんは、今ごろどこで何を見ているのだろう?

土曜日→( )→月曜日

病院に行った 2週間ぶんの睡眠薬をもらった お酒は控えてください、と言われた バッティングセンターに行った バッティングを2ゲーム、ストラックアウトを1ゲームプレイした ドンキホーテに行った くつ下と洗剤を買った 古本屋に行った やなせたかしの絵本を…

5/11近況報告(利き手でない方のあこがれ)

昨晩、とてつもなく後味の悪い夢を見て、午前3時ごろに目を覚ました。そうして夢の「えぐみ」に唇を歪めながら再び入眠すると、こんどは、カルト宗教のイニシエーションかと思うような、幻覚・幻聴まがいの夢。 どうしたことか。 しかもだ。今こうして仕事終…

雪の峠でポン・カンナ・カムイが語った(ピザまん冒険奇譚④)

すべての胎児は詩人であった。なぜなら人は、地上に生まれる前にこそ、言葉の中で暮らしていたからだ。 地上の言葉は、まやかしである。そして、君たちがかつて詩人であったことを思い出すには、今や、ある場所へと足を運ぶしか方法が残されていない。 京成…

派遣社員 島耕作

夢の中では、しばしば「自分が何者であるか」が交錯する。つまり、過去と現在と未来が一本の線であることを止め、あらゆる経験と願望と後悔が、同じ顔をしてやってくる。 たとえば、こんなふうに。 ◆◆◆ 見知らぬゲームセンターに来たけれど、お目当てのゲー…

ドラッグストアのシャーマン

断言をするほどではないが、基本的に、アイドルや女優といった「(程度の差こそあれ)商品性を内包している女性」を好きになれない。可愛い、とか、美人だ、といった感想を抱くことはあったとしても、好意や憧れは芽生えないのだ。理由? 知らない。多分こう…

見たか聞いたか坊主たち

左から、文殊菩薩・虚空蔵菩薩・地蔵菩薩・普賢菩薩。 EVERY SATURDAY NIGHTでは、彼らの間でひっそりと入れ替わりゲームが行われる。 人間は、彼らの配置が変わっていても案外気付かないものである。 しかし地蔵菩薩だけは、頭が丸いせいで、移動がすぐにバ…

濡れる女神の空拳(ピザまん冒険奇譚③)

「あなたが落としたのは、今あなたがいるポストに少し前まで座っていた人間ですか? それとも、変性意識?」 泉の女神の手には、何も握られていなかった。おれが落としたのは、ハッピーセットでついてきた潜水艦のおもちゃだった。でもそいつを落としたのは…

思い込みが強いわりに想像力が欠落してるヤツは蜘蛛の糸でバンジージャンプでもしていればいい

蜘蛛の糸を伝い昇るカンダタが、利己心を起こさずに罪人たちを極楽へ導いたとしたら、蓮池のふちには地獄の難民で溢れかえるだろう。釈迦よ、どうやって引き取るつもりなのだ。 「ええ、そうなんですよ。ちょっと極楽の瘴気にあてられちゃったみたいで。すい…

(包摂的虚無としての)無題

私事だが、数日前に父方の祖母を亡くした。 かといって、この場で祖母の思い出をしみじみと語ろうという気はない。もちろん感情はある。ただ、身内を亡くすと(一種の被害妄想なのだろうが)しばらくの間、周囲から「身内を亡くした人間らしさ」を要請されてい…

まどろみのカナディアン・ライダー(ピザまん冒険奇譚②)

カナディアン・ライダーはカナダ人である。 カナディアン・ライダーはカナリアの国を目指している。 カナディアン・ライダーに「絶対に」マッチを擦らせてはならない。 途方もない荒野の上に、乱暴に敷かれた砂利道。その路傍には昔のヒッピー・コミューンの…

ピザまん冒険奇譚

誰が買ってきたのかはわからないが、冷蔵庫の奥にピザまんがひとつ入っていた。 その日はなんとなくピザまんが食べたいと思っていたし、ピザまんとしてもそろそろ食べられておかないと食品としての寿命を不本意なかたちで終えてしまうだろうから、この出会い…

苦しみのアジア、無心の反芻

満員電車がつらくて、途中の駅で降りてしまう。ホームのベンチに座り神経を整えるが、はたして、こんな調子で朝出勤の仕事に就くことができるのだろうか。そして彼(彼女)らはなぜ無事でいられるのだ? とりあえず本を読む。 きょう買ったばかりの、アジア地…